高度経済成長期には、大量生産を促進するために化学物質や農薬が多用され、そのため健康被害が多発しました。その有害性は今や広く認知され、その後のシックハウス等の問題についても、国レベルで対策を推進しています。
一方で、これだけ急激に電気を使うようになり、短い期間で私たちの住環境に急増した、電気の副産物である「電磁波」についての対策は急務となっています。
EMFAでは、「電磁波」という目に見えないものが正しく理解され、有効性が明確にわかる測定と対策が広く一般に普及することを目指し、日本独自の電磁波環境への対策を提唱します。
家電製品の増加に伴い、1970年代と2000年代を比較すると、日本の家庭の電気消費量は約3倍になっています。
それに比例して、当然のことながら「電磁波」の発生量も急増しています。
生活の中で使う家電製品や、各部屋に電気を供給するために建物内に張り巡らされている屋内配線から発生する極低周波という種類の電磁波は、住まいそのものの生活様式により発生し続けます。
海外と大きく異なるこの低周波の影響について環境改善が必要です。
EMFAでは、３万件以上の日本の住宅を測定してきた実績から、この極低周波電磁波（電場、磁場）への対策が、日本の住環境においては最重要課題であると考え、対策の普及に努めています。
「電磁波」とひとことで使われますが、実際には発生源により種類は様々であることは、ほとんど知られていません。
それぞれ発生のしかたも違いますので、対策をするには、まずその分類を明確に理解していることが大前提となります。
EMFAでは、電磁波測定士資格制度を設け、見えない電磁波の可視化を行い、基礎知識の認知を広げるとともに、測定や対策のスキルを習得した人材の育成に努めます。
電磁波は目に見えずにおいもありませんが、極低周波電磁波は、協会指定の電磁波測定器で数値化（＝可視化）することができます。
電磁波の専門知識を有する電磁波測定士が測定することで、電磁波の発生状況を可視化し把握することが、電磁波対策の第一歩です。
その数値を見て、必要な箇所にピンポイントで対策をするのが、最も効率の良い、電磁波対策の最短ルートと考えます。
対策方法はシンプルに、まずは発生源から離れること、使い方や時間を変えること。
そして、離れることができない場合には、アース（接地）により電磁波（電場）を逃がす方法を提唱しています。
日本の家庭の電気は100Vが基本で、アース（接地）は一部のコンセントプラグで使われる程度ですが、200V以上の高電圧を主流とする諸外国では、アースは義務となっています。
アースは感電防止などの目的で電気を地中に逃がすものですが、実は電場を削減する効果があります。
低電圧だと電磁波も弱いと思われがちですが、アースで逃がしていない分、むしろ電場の影響が強い環境になってしまっています。つまり日本は100Vが主流であるがために、200Vの国よりも電場が強い国なのです。それが、EMFAがアースを推奨する理由です。
パソコンなど長時間使用する機器は、アースをするだけで電磁波対策（電場）として有効です。
200Vの国では発生しない電磁波が存在するという点で、日本の電磁波環境は標準以下と言えます。
世界規模の家電やゲームのメーカーが存在する日本人にとって、電気は身近な存在です。
その上、日本の住宅事情は、狭い部屋で多数の電気機器に囲まれる傾向にありますが、オール電化やスマートハウスといった高機能住宅の普及で、今後更に電気は身近に増えるでしょう。便利になる反面、日本の電磁波環境はより深刻になっていきます。
世界有数の長寿国でありながら、医療費は年々増加し、幸福度も低いという日本。
発生源と近距離で生活し続けることのリスクをまず排除することが、安心安全に暮らせる環境の第一歩であり、結果的にストレスを軽減し健康を高める一助になるものと確信し、それを実現したいと考えます。
住宅（建築）の性能においては、快適性および省エネルギー性の観点から、気密性能・断熱性が求められ性能が向上していくなか、電磁波については、性能基準がありません。
電磁波についてもこうした指標となるものが必要であると考え、EMFAセーフティーガイドラインで提唱している電場基準25V/m以下、磁場基準2.5ｍG以下、そしてコンセント基準を満たした基準を住宅性能として、住宅（建築）を評価できるようにしてまいります。
2022年8月現在、約2000人の電磁波測定士が誕生しています。
受講の動機は、「電磁波のことを正しく知り、自分や家族の生活環境を改善したい」という方から「事業として人に伝えたい、広めたい」という方まで様々です。
電磁波については誤解が多い分野ですが、どこからどんな種類のものがどれくらい発生するのかを知ることで、漠然とした心配はなくなります。
まずは認知を広げること、そして適切な対策の普及のために、電磁波測定士は10000人を目指します。
EMFAの最終目標は、電磁波測定士の活動が浸透し、誰もが電磁波の心配なく、安心して電気を使えるようになることです。
EMFA PV
